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【連載第2回】眠っていた旧型PCをAIサーバーに。

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【連載第2回】AIに「今」を教える:Open WebUIの導入と「管理者パネル」の深い階層

1. アプリ連携の便利さと、その先にあった「情報の壁」

第1回で構築した「Ollama」を、PCではChatbox、iPhoneではMollama(またはEnchanted)と連携させ、家の中のどこからでも手軽に対話を楽しめるようになりました。設定は簡単で、アプリからUbuntuマシンのIPアドレスを指定するだけです。

しかし、使い込むうちに避けて通れない壁にぶつかりました。それは**「情報の鮮度」**です。

ローカルLLMは、そのモデルが公開された時点までの知識しか持っていません。例えば、「今日の日向市の天気は?」と聞いても、AIは「わかりません」と答えるか、もっともらしい「嘘(ハルシネーション)」をつくことしかできないのです。この「情報の断絶」を解消し、AIに外の世界を見せるために導入したのが、最高峰のインターフェース**「Open WebUI」**です。

2. Open WebUIの導入:Dockerによる一発構築

Open WebUIは、単なるチャット画面ではありません。AIに「Web検索」という窓口を与えるためのプラットフォームです。今回も、再起動に強い設定(--restart unless-stopped)を含めたDockerコマンドで一気に構築します。

Bash

docker run -d -p 3000:8080 \
  --add-host=host.docker.internal:host-gateway \
  -v open-webui:/app/backend/data \
  --name open-webui \
  --restart unless-stopped \
  ghcr.io/open-webui/open-webui:main

ブラウザで http://(UbuntuマシンのIP):3000 にアクセスし、ログイン画面が出た瞬間が、第2のスタートラインです。

3. 設定の迷宮:Web検索のスイッチはどこにある?

Open WebUIを立ち上げた後、多くの人が「Web検索の設定はどこだ?」と探し回ることになります。画面右上のアイコンから開ける通常の「設定(Settings)」をいくら眺めても、そこにはWeb検索のON/OFFスイッチは存在しないからです。

ここが、構築時に最も「どこだ?」となるポイントでした。

検索機能を呼び覚ますための正しい手順

Web検索を有効にするには、一般設定ではなく、さらに深い階層にある**「管理者パネル(Admin Panel)」**へ入る必要があります。

  1. 管理者パネルへ: 画面左下のユーザー名をクリックし、「管理者パネル」を選択します。

  2. モデル設定へ: 管理者パネル内のタブから 「モデル(Models)」 を選択します。

  3. 個別設定を開く: 現在使用しているモデル(例:qwen3:8b)の名前をクリックします。

  4. ついに現れるスイッチ: 詳細設定画面をスクロールしていくと、ようやく**「ウェブ検索(Web Search)」**のON/OFFスイッチが現れます。

「設定画面にあるはず」という思い込みで探していると、この「管理者パネル > モデル > 個別設定」という深い階層に辿り着くのは至難の業です。

4. 「検索はするが、中身を言わない」壁を突破する

ようやく設定を終え、いざ「今日の天気は?」と聞くと、次はこんな回答に悩まされました。

「〇〇(天気予報サイトのURL)に最新の情報があります。こちらで確認してください」

AIが検索はしているものの、「リンクを教えるだけで、中身を読んで答えてくれない」のです。これでは意味がありません。この「URL投げて終わり」状態を打破するために行ったのが、システムプロンプトの修正です。

モデルの設定画面にあるプロンプト欄に、以下の指示を書き込みました。

「Web検索結果が提供された場合、リンク先の内容を読み取り、具体的な数値(気温など)を含めて回答してください。URLを羅列するのではなく、事実を要約して伝えてください。」

この一行で、AIの挙動は劇的に変わりました。「リンクを見てね」から「今日の宮崎県日向市は、最高気温〇〇度で……」という具体的な回答に進化を遂げたのです。

5. ついに「今」を語り始めたローカルAI

これらの試行錯誤の末、ついにAIが回答の前に「ウェブを検索中…」というステータスを表示し、最新の情報を自分の言葉で解説してくれるようになりました。 「10年前のPC」が、まさに「最新のインターネットの知恵」と直結した瞬間です。

【重要】公開時の注意点

便利になった反面、セキュリティには細心の注意が必要です。

  • 管理者登録: 最初に作成するアカウントには強力なパスワードを。

  • 新規登録の無効化: 管理者パネルの「設定」から、自分以外が勝手にアカウントを作れないよう「新規ユーザー登録」を即座にオフにしてください。


第2回のまとめと予告

第2回では、Open WebUIの深い階層にある設定と、AIに賢く答えさせるための「コツ」を解説しました。これで、家の中(LAN内)のAIサーバーとしては完成です。

しかし、一歩外へ出ると、この相棒とは通信が途絶えてしまいます。

次回(最終回)は、NordVPNのMeshnetを活用し、ポート開放というリスクを一切冒さずに、外出先からこの「賢くなったAI」に安全に直結する「魔法の抜け道」を構築します。

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